老後のための貯蓄額、いくら必要?



頼みの年金

 

 

家計が赤字というのは困った問題です。そうなれば節約しなければなりませんが、反面、自由な時間はたくさんあります。そこを「いつも節約」でガマンして暮らすのは、とても幸福だとは言えないでしょう。従って、30~40代でも老後資金の貯め方は、いろいろな工夫をしなければならないのです。

 

その際の鉄則があります。それは先に貯蓄を取り分けて貯金し、残りで生活を何とかやりくりするように習慣をつけることです。生活費の残りを貯蓄するというような考えではしっかり貯蓄することはまずできないでしょう。とにかく毎月一定額を貯蓄するための仕組みを作り、それをしっかり守らなければだめなのです。

 

貯金と共に年金も頼みの綱です。年金の場合、生涯にわたって受給されるのがポイントですが、その受給額が物価にどのくらい連動するかはかなり気になります。そして自分たちの老後の時代に実際にはいくら受給されるのか?も問題です。

 

若い人にとっては数十年後というずっと先のことですから、正確に予想するのは難しいものです。

 

さて、とりあえず年金の基礎知識です。国民年金、厚生年金などの年金制度、年金受給額、老齢基礎年金や老齢厚生年金の受け取り、障害年金や遺族年金など、いろいろ理解しなければなりません。

 

「年金」は、毎年定期的かつ継続的に給付されるお金という定義があります。年金制度の運営手法は、公的年金と私的年金に分類されます。ちなみに個人年金と私的年金とは別の分類です。

 

年金保険の被保険者は、掛け金や保険料を拠出(負担)し、年金財政はその収入で成立しています。年金の受給者にとって有償な年金が拠出制年金です。各人の掛け金、保険料、加入期間、受給者の所得額などに応じ、年金支給額が異なることが多くなっています。

 

また、年金受給が始まる65歳以降の年金額は物価上昇に応じて改定されます。しかし、現実的には、物価上昇度より賃金上昇率の方が大きく、現役世代の所得に対する比率が結局は低下しているのが実態です。こうしてみてみると、年金にもちょっと不安感が出てきます。